センスは不要!スーパーの花が驚くほど素敵に見える3つのコツ

最近、ふとした瞬間に金木犀の甘い香りがして、秋の訪れを感じるようになりました。
季節の移ろいをこんなにも愛おしく感じるようになったのは、いつからだったでしょうか。

かつて広告代理店で働いていた頃、私は毎日時間に追われ、心も身体もすっかり疲れ切っていました。
そんなある日の帰り道、駅前のお花屋さんで目に留まった一輪のガーベラ。
何かに引き寄せられるようにそれを買って帰り、小さなグラスに活けてみたんです。

たったそれだけのことなのに、殺風景だった部屋の空気がふわりと明るくなり、私の心まで優しく照らしてくれるようでした。
あの小さな光景が、私がフローリストの道を志すきっかけになったんですよ。

「お花のある暮らしって素敵だけど、センスがないから…」
「なんだか難しそうだし、お金もかかりそう…」

もしあなたがそんな風に感じているのなら、この記事を少しだけ読んでみてください。
この記事を読み終える頃には、いつものスーパーで買ったお花が、まるでプロが活けたように素敵に見える、本当に簡単な3つのコツが分かります。

特別な道具も、専門的な知識も、そしてセンスも全く必要ありません。
まずは一輪から、あなただけの「花のある暮らし」を、一緒に始めてみませんか?

まずはここから。スーパーでのお花選び、たった一つの約束

素敵にお花を飾る第一歩は、お店でのお花選びから始まっています。
でも、難しく考える必要は全くありません。
たった一つの約束事を守るだけで、ぐっと選びやすくなりますよ。

元フローリストが教える「主役」と「名脇役」の見つけ方

たくさんの種類のお花を前にすると、どれを組み合わせたら良いか分からなくなってしまいますよね。
そんな時は、「今日の主役を一人だけ選ぶ」と決めてみてください。

例えば、ぱっと目を引く鮮やかな色のガーベラや、ころんと可愛らしい形のカーネーション。
あなたが一番「素敵だな」と感じたお花を、まずは一本だけ手に取ってみましょう。

そして、もし少しだけ余裕があれば、その主役を引き立てる「名脇役」として、グリーンの葉を一本だけ添えてみてください。
ユーカリやアイビーのような葉物があると、お花の表情がぐっと豊かになります。
我が家では、庭で育てているローズマリーを少しだけ摘んできて添えることも多いんですよ。
爽やかな香りがして、とても癒やされます。

お花が「元気」なサイン、見分ける3つのポイント

せっかくなら、少しでも長く楽しみたいですよね。
お花が「元気」かどうかを見分ける、簡単なポイントが3つあります。
まるでお野菜を選ぶときと同じような感覚で、チェックしてみてくださいね。

  • 茎をチェック:茎が硬く、しっかりしているものを選びましょう。切り口が茶色く変色していないかも大切なポイントです。
  • 葉をチェック:葉の色が濃く、みずみずしいツヤがあるものが新鮮な証拠です。
  • 花びらをチェック:花びらにハリがあり、傷や変色がないかを見てみてください。バラなどのお花は、一番外側の「ガク」という部分が、しっかり上を向いているものが元気ですよ。

買ってきたら最初の一手間。お花が長持ちする魔法の習慣

お花を家に連れて帰ったら、飾る前にほんの少しだけ、魔法の時間をかけてあげましょう。
この一手間が、お花を驚くほど長持ちさせてくれるんです。

なぜ必要?お花が喜ぶ「水切り」の基本

お店に並ぶまで、お花たちは長い旅をしてきました。
だから、私たちと同じように喉がカラカラに渇いているんです。

そこで行ってほしいのが「水切り」という作業。
洗面器やボウルに水を張り、その中で茎の先端を1〜2cmほど斜めにカットしてあげます。
なぜ水の中でするかというと、切り口から空気が入るのを防いで、お花が水をスムーズに吸い上げるのを助けるためなんですよ。

お花がゴクゴクと水を飲む姿を想像しながら、優しくカットしてあげてくださいね。

ちょっとした気配り。「余分な葉」を取り除く理由

次に、花瓶の水に浸かってしまう部分の葉を、手で優しく取り除いてあげましょう。
葉が水に浸かったままだと、そこからバクテリアが繁殖して水が汚れやすくなってしまうんです。

この作業は、お花を長持ちさせるだけでなく、日々のお水の交換をぐっと楽にしてくれる嬉しい効果もあります。
ちょっとした気配りが、お花にとっても、私たちにとっても心地よい時間を作ってくれるんですよ。

センス不要!驚くほど素敵に見える「3つの飾り方」

さあ、いよいよお花を飾っていきましょう。
ここでお伝えするのが、センスがなくても、誰でも驚くほど素敵に見える3つのコツです。

コツ1:高さを変えるだけ。リズミカルに飾る

買ってきたお花を、全部同じ長さで飾っていませんか?
もしそうなら、ぜひ試してほしいのが「高さを変える」こと。

例えば3本のお花があるなら、1本は少し長めに、もう1本は少し短めにカットして、高低差をつけてみてください。
まるで三姉妹が仲良く並んでいるように、少しずつ背の高さを変えてあげるだけで、全体に会話が生まれるような、リズミカルな動きが生まれます。

コツ2:奇数が基本。「1本、3本、5本」で飾る

お花を飾るとき、「1本、3本、5本」といった奇数で飾ると、不思議とバランスが取りやすく、自然でおしゃれな雰囲気になるんです。
これは、左右非対称になることで、かっちりしすぎず、抜け感が出るから。

まずは一輪から。
慣れてきたら三輪で、高さを変えながら飾ってみる。
そうやって少しずつステップアップしていくのも、楽しい時間ですよ。

コツ3:花の「お顔」の向きを揃える

実は、お花にも一番美しく見える「顔」の向きがあります。
花瓶に活けるとき、一つひとつのお花の顔が、優しくこちらを向いてくれるように、くるりと茎の向きを調整してあげてみてください。

みんながこっちを向いて、にっこり微笑んでくれている。
そんなイメージで飾ってあげると、お花たちがとても生き生きとした表情を見せてくれます。
お部屋全体が、ぱっと明るくなる瞬間です。

おしゃれな花瓶がなくても大丈夫!鎌倉の我が家のアイデア帖

「素敵なお花を飾りたいけど、おしゃれな花瓶がないから…」
そんな声を聞くことがありますが、心配はいりません。
あなたの身の回りにあるものが、最高の花瓶になってくれるんですよ。

ジャムの空き瓶やグラスが主役に

我が家で一番活躍している花瓶は、実は食べ終わったジャムの空き瓶なんです。
透明なガラスの瓶や、普段使っているグラスは、どんなお花の色も邪魔しない万能選手。

瓶の口に、きゅっと麻紐を結んであげるだけで、温かみのあるナチュラルな雰囲気に早変わりします。
ラベルを綺麗に剥がさず、あえて少し残しておくのも、味があって素敵ですよ。

マグカップやピッチャーで楽しむ食卓の彩り

お気に入りのマグカップや、牛乳を入れる小さなピッチャーも、素敵な花瓶になります。
特に、少しだけ茎が短くなってしまったお花を飾るのにぴったり。

朝食のテーブルに、マグカップに活けられた小さな草花があるだけで、一日が少し特別なものに感じられるから不思議です。
ぜひ、あなたの「お気に入り」を花瓶にしてみてくださいね。

よくある質問(FAQ)

お花のある暮らしを始めると、ちょっとした疑問が生まれてきますよね。
よくいただく質問に、いくつかお答えしますね。

Q: お水の交換はどのくらいの頻度ですれば良いですか?

A: 理想は毎日ですが、忙しい時は2〜3日に一度でも大丈夫ですよ。その際に、先ほどお伝えした「水切り」を少ししてあげると、また元気を取り戻してくれます。夏場は特に水が傷みやすいので、少し気にかけてあげてくださいね。

Q: 枯れてきたお花はどうしたら良いですか?

A: 全てが枯れてしまう前に、まだ元気な花だけを摘んで、小さな瓶や小皿に浮かべて楽しむのがおすすめです。最後まで大切に愛でてあげる時間も、また豊かなものですよ。ドライフラワーにできるお花なら、吊るして長く楽しむ方法もあります。

Q: どんなお花を組み合わせたら良いか分かりません。

A: 最初は難しく考えず、同じ色でまとめたり、同じ種類のお花だけで飾るのが一番簡単で素敵に見えますよ。例えば、ピンクのガーベラだけを3本、長さを変えて飾るだけでも十分可愛らしいんです。慣れてきたら、少しずつ色を足してみてくださいね。

Q: 飾る場所はどこがおすすめですか?

A: まずは、ご自身が一番長く過ごす場所はいかがでしょうか。例えば、ダイニングテーブルの上や、キッチンカウンターの隅、ベッドサイドなど。ふと視界に入った時、心が和らぐ場所に置いてあげるのが一番です。ただし、直射日光が当たる場所やエアコンの風が直接当たる場所は避けてあげてくださいね。

まとめ

この記事でご紹介した、スーパーのお花が驚くほど素敵に見えるコツを、最後にもう一度振り返ってみましょう。

  • コツ1:高さを変えるだけ。リズミカルに飾る
  • コツ2:奇数が基本。「1本、3本、5本」で飾る
  • コツ3:花の「お顔」の向きを揃える

本当に、これだけなんです。
センスというのは、特別な才能ではなく、こうした小さな知識や経験の先にあるものだと私は思っています。
だから、どうか難しく考えずに、この小さなコツから試してみませんか?

スーパーで選んだ一輪の花が、あなたの忙しい日常に「ほっと一息つける時間」と「自分を大切にするきっかけ」を、きっと運んできてくれるはずです。

私も最初はたくさん失敗しましたし、今でも上手に飾れない日もあります。
でも、お花と触れ合う時間そのものが、何よりの贈り物だと感じています。

あなたの暮らしにも、そんな優しい時間が訪れることを、心から願っています。